ジャズ三昧。ジャズフェスでもないかぎり、一日で幾つもの色々なジャズを聴くという機会は そう多くはない。
でもね。先週はあったのよね。そんな日が♪
頭の先から足の先まで。ずっぽりとジャズを浴び、ジャズに濡れそぼる夜。
堪能しまくり炎になった。至福のときがそこには流れていたのだった。
まずは番組収録。MO' Cool Jazz のスタジオ収録で、ニューヨークから来日中のテナーサックス奏者・ティム・アマコスト
(こんなページ参照:http://djmoko.livedoor.biz/archives/50018189.html )を迎え、
彼のCDや最近のライブ収録の音源を聴きながら、彼の新しいプロジェクトについてなどジャズ談義におおいに花が咲く。
収録後、いったん彼と別れ編集作業に没頭。意外に早く終えたので、車で原宿のブルー・ジェイ・ウェイへと向かう。原宿駅で再びティムと ジャズ好きDJ・川崎ゆかりをピック・アップ。3人で聴いたのは なんてフレッシュな演奏♪
そう、この春 洗足学園大学ジャズ科を卒業したばかりの22才女性トランペッター・市原ひかり。彼女のデビューCD発売記念ライブだったのだ。
ちなみに彼女の父はドラマーの市原康。日野賢二や小林桂に続いてジャズ親子鷹が またしても誕生ね。
細くて華奢で子鹿のバンビのような肢体と愛くるしい笑顔。観ているだけでも幸せな気持ちにさせてくれるのは天賦の才。市原ひかりの放つトランペットの音色は、決して奇をてらわず、確実で温もりがある。
それもそのはず、彼女は大学で 日本を代表するトランペッター原 朋直に師事していたのだ。恩師の魅力をちゃんと受け継いでいるのはさすが。自然なアンブシュアで力まずに吹いている姿が好感持てる。
MCの言葉遣いが若いのにしっかりしているのもホッとさせられる。オリジナル曲を中心に、キーボードの新澤健一郎やギターの是永功一が作り出すロック&ポップな音に乗せて楽しい世界を造り上げている。
ジャズの敷居を低くしてくれる彼女のような存在。大事です。インプロビゼーションの充実や 意表をつくハイノートなど 今後に期待♪
そして。次なる場所、青山のボディ&ソウルへ。
モンセフ・ジュヌのピアノトリオにチャリートのヴォーカルが入るセッション。ティムはここでのシット・イン(飛び入り演奏)のために楽器を持参してきたのだ。いそいそと向かう。
チェニジア生まれのスイス育ち。これまで 7枚のリーダーアルバムをリリースしている盲目のピアニスト、モンセフ・ジュヌの音色はクールで美しい。音楽をする上で 視力は大きなハンディにはならないのねと彼の演奏を聴いて思う。チャリートのヴォーカルは歌心がある。My One and Only Love 胸の奥までしっかりと届けてくれる。そして、ティムがいよいよシットイン。彼の暖かいテナーの音色が加わることで、クールだったヨーロピアンなトリオの世界に 暖色系の彩りが加わる。温度も2度ぐらい上がって感じられる不思議。
さて時刻は午前0時を回っている。
かくなる上は。ジャムセッションに繰り出しますか?
せっかく持ってきたテナーサックス。もっと吹きたいモードに突入したと拝察、思わずティムを高田馬場に誘うと、二つ返事でオーケー。埼玉県在住の川崎ゆかりも、もうこうなったら朝の始発電車までつきあいます。とのこと。
やってきたのはコットンクラブ。
高田馬場の名物ジャズ喫茶「イントロ」のオーナー茂串さんが、今年オープンさせたジャズクラブ。ここで毎週金曜日、著名なジャズミュージシャンをセッションリーダーに立て、真夜中のジャムセッション
が行われているのだ。まるでニューヨーク。
ウキウキ入って行くと、地下のライブスペースでは 腕を試したい学生から 会社帰りのネクタイ姿のリーマンジャズオヤジまで、もの凄い数の挑戦者達が 自分の順番が来るのを待ちかまえている。
一期一会のジャム。なんて楽しいの。
この夜のセッションリーダーは世界に誇るアルト奏者・多田誠司。彼とティムは 今宵初めてのセッション。
安東 昇のベースのビートが力強く心地良く、野本晴美の指が流麗にピアノの鍵盤上を踊る。
全く面識の無い 知らぬ同士が いきなり一緒に演奏して どこまでも高みに登り詰めていけるのは、各人が素晴らしいミュージシャンであることと、ジャズにはスタンダードナンバーという共通言語がある
からだ。
とにかく。嫉妬したくなるほどの音楽世界の構築に ただただ時を忘れ、見とれ、聞き惚れる。
演奏を終えた瞬間には互いにハグ。打ち解けあい、互いの演奏を称え合っている。いいなぁ。
プロ同士が模範演奏よろしく、素晴らしいジャムを聴かせたそのあとは セミプロ、ノンプロ達の登場だ。
トランペットにアルトにギター、、フロントに5管が並ぶことも。そうなると一人一人がソロのインプロビゼーションを演るわけで、スタンダード一曲終えるにも、20分以上かかってしまう。長い。。。
そういや私、今日は昼の12時から浴びるようにジャズを聴いているのだ。ふぅぅぅ。好きな事とはいえ、疲れてきたぞ。演奏するほうは勿論だが、聴いてるほうも体力勝負。気が付けば、時刻は朝の四時。
あと数時間後には 私はDJの卵達の先生として六時間 教えねばならない。ごめん。帰る。。。
まだまだ名残惜しそうなティムを吉祥寺のホストファミリーのお宅へ送りながら、あらためて ジャズって体力・知力・気力の三拍子が揃ってこそだなぁと感じる。
ネバーエンディングな 凍てつく夜。
どこまでも熱く 熱く ジャズ好きにとって 果てしが無くて きり
がない世界が 夜と朝の間に繰り広げられている。
この狭間から また新たなスーパースターが生まれていくのだな。
真夜中のジャムセッション。
貴方も ビーナスの誕生の瞬間に立ち会えるかも。
高田馬場には そんな喜びの空間が 待っている。









