はぁーーーーーっっっ。。

終わったぁ〜〜〜〜〜〜!!!

6月22日 小雨から 夜にはやっと雨も上がった月曜日。

ついに終わりました。
終えることが出来ましたぁ〜〜。

とりあえす。ほっっっ。です。

これでもう、あの悪夢。
次に喋る言葉が出てこない。頭真っ白、茫然自失、五里霧中。。ってなイヤな夢を見ることもなくなるわけだぁ。

いやぁ、我ながら ノミの心臓です。
案の定、というかやっぱり。本番の前夜はドキドキして眠れず まんじりともしない夜を明かし。
朝からぼーっとした状態のまま、場当たり、ゲネプロ。そして本番。

今回は日本の時代小説なので、和の世界をと 着物を着ることを決意したのが3月頃。
4月に浅草で花見をしたおり、浅草寺の近くの店で買い求めた 
粋な縦縞柄の着物。
orinKimono何より、その店で 一本の帯に 一目惚れ。

それは 舟の柄の夏帯

私が語る内容は 川面に浮かぶ古びた屋根船の内で交わされる 男女の会話。
まさにピッタリで、この帯に 惚れ込んでしまったのよね。

さぁ、衣装も決まった。

いよいよ中身の充実である。



今回は 一緒に朗読を勉強させていただいている先輩、お二人の胸を借りた。

これまで 月に二回の朗読の勉強会で顔を合わせる相手でもあったのが、
志を共にして 我々3人による3人ならではの表現世界を実現しようと、3人で朗読の舞台をやろう!と決めたそれからは、数限りないディスカッションと稽古を繰り返した。会場決め、チケットの値段、チラシの作成、そして各自の人間関係でチケットを売っていく。
あぁ、押しの弱い小川は これ とっても苦手。
買ってくださった皆さま ほんとうにありがとうございました。


各人が 自分のやりたい作品を持ち寄り、もう一作品、3人で分かち語りをおこなうものを選び。
作者も作風も時代も内容もバラバラ。
小川は 一番下手っぴぃなのに、第一部では重厚な時代小説だということで、二部は役柄として どちらも何故か三番手のしんがりを務めることになり、これまた大きなプレッシャー。。。

区民会館の一室や 時にはカラオケボックスで。指導してくれる先生は居ないので、互いのダメなところを指摘しあい、時にガックリ肩を落とし立ち直れない気分になりつつ、今回の重要課題のひとつ。作品を暗記して、台本を見ないで諳んじて語る。
これにチャレンジしたわけです。

時間にして 第一部の「水あかり」は23分。二部の「六月の花嫁」は全体で40分のうちの最後の12分。計35分ぶんの暗記。

これ、記憶力が著しく低下しているお年頃には けっこう大変でした。
加えて、文学的に また、朗読の原点を見失わないように語るというのは、実に難しい。

でもね。
自分で好きで選んだ作品だから、なんだかすっと入ってくるの。
佐江衆一さん すばらしい。ほんとうに素晴らしい作品を 語ることを快く許してくださって、ありがたかったです。


当日は もう... ただただ夢のように過ぎていきました。

トップバッターは堀江令子さんが動きも交え、活き活きと語る。
作品は 江國香織の「冬の日 防衛庁にて」
若い主人公が 不倫相手の妻と 防衛庁近くのレストランで会って話をする...という なかなかに 修羅場ラ・バンバな話。
若いOL、その妹、相手の妻 3人の女性を演じ分け 女心を声で表現している令子さんに うっとりとする。

二番手は 朗読界の重鎮、西村文江さん。
向田邦子の作品は 朗読会でも取り上げられることが多いが、今回彼女が選んだのは「マンハッタン」。
女房に逃げられた男やもめが 近くに出来たスナック「マンハッタン」によって変化していく心の機微を 余計な細工はせず、実にたくみに、実に見事に語っていく。
惨めな状態がやがて滑稽で、会場内は 何度も笑いが沸き起こる。
すごい。
さすがだなぁ。。

そして いよいよ私。
佐江衆一さんの珠玉の掌編「水あかり」。
小さな屋根船で身をひさぐ夜鷹のおりんが 桶職人の朝吉と共にした最後の一夜を 男女の語りで描いていく せつない話。

昼の部は もんのすごく緊張した。
喋り出しは声がふるえ、全然 腹からの発声になっていないのを感じ。
オマケに一度 しっかりとカミカミ。。。あわわ。

それに。
作品の後半、脛に傷持つ桶職人の朝吉が おりんとの寝物語で 据え風呂に入る夢を語り合う段、おりんの言葉に涙声になる場面で、ほんとに涙が出てきちゃって。
猛烈に ダメダメ。
冷静さを欠いた なんだかもう、感情に流される状態でラストへと突入していき、自分の未熟さを ほとほと感じた次第。



でもね。

舞台に出ていく瞬間、
薬師丸ひろ子ふうに言うと、
「か・い・か・ん...!!」って 強く感じたの。

ぶるぶるって、最高に幸せな 武者震い。

あぁ 私ってば、この稼業、好きなんだわ。


1108Prizm第2部はコミカルな「6月の花嫁」。

結婚式の当日、式場に新婦側は全員揃っているのに、新郎側は誰一人やってこない。
いったい、何が起きたのか?
介添えの女性、新婦、新郎。それぞれが自分の言い分を語っていく。

自分勝手な論理に会場のあちこちから笑いが起きるちょっとブラックなコメディ。

第一部がそれぞれの渾身の個人技なら、こちらはフィギアスケートでいうと、決戦を終えたあとのエキシビジョンのようなもの。

各人ともリラックスして語ることが出来る...かと思いきや、こちらの内容が、なかなか憶えられない。
必死に憶えたんだけど、本番では案の定、
噛んじゃう、、どころか、ポーンと見事に飛んで、そこからは「小川 創作劇場」〜!
実は小説には無かった言葉なども 口走っていた。

なんとか つじつま合わせて 話を進めましたがな。

私は 最後に登場の 結婚式を バックレた新郎の役。
薄幸の夜鷹を演じた第一部と違って、男装を意識した衣装は ちょいと宝塚の男役気分で、なんだかこそばゆい。
とにっっかく。

苦労しました。

会場内のあちこちから沸き起こる笑いに助けられ。
なんとか あったかい雰囲気の中、終演することが出来ました。

夜の部は 昼よりもちょっと落ち着いて出来たものの、お客様が 昼は大爆笑の渦だったのが 夜の反応は けっこうシビア。
西村さん曰く、いつ、どの朗読会でも こんな感じよ。夜は業界のかたが多いから聴く耳も厳しいのかしらね。。と。

なるほどね。

会場は 普段は若者達が 飛んだり跳ねたりの演劇をおこなっている芝居小屋。
イスも階段に座布団を置いただけの粗末なもので、空調も満席のお客様に対応するには力不足。
暑くて狭くて窮屈な思いを ご来場の皆々様に強いてしまったのが、本当に心苦しい。

申し訳ない気持ちでいっぱい。

それなのに。

これで1,500円は安い。安すぎる!とアンケート用紙に書いてくれた人が多かったのは 嬉しく有り難いかぎりでした。


次回(いつになるのかわからんですけど...(^^;) )は もうちょっとチケット代をアップさせていただいて、居心地の良い会場も探そうかなと思っております。

一山越えたら また次の山。
今週末からは ロサンゼルス公演に向けての「ひこうき雲」の国内4カ所での公演が始まります。

老体に鞭打ち。がんばりまっす!

あらためて。

書いていただいたアンケート用紙、お花や差し入れに囲まれつつ
人は 独りで生きてるんじゃない
本当に多くの方々に支えてもらっての自分が居るんだってこと
当たり前のことに気づき
何よりの感動を覚えています。


mokoOrin
「水あかり」の おりんの言葉を
借りるなら。



〜身も心も芯からぬくもって 
このまま冥土に行けたらと願っている。
束の間の こんな幸せがあったのだ。〜



ご来場くださったかた
それが叶わずとも エールを送ってくださったかた

素晴らしい着付けをしてくださった 蝦江さん稲垣さん
演出・照明・音響・舞台美術を一手に引き受けて素晴らしいステージを作ってくれた倉田さん
最高のセンスでチラシとチケットをデザイン、制作してくれた藤沢さん
気の利かないダメダメな私を叱咤激励しつつ導いてくれた 共演の西村さん堀江さん

そして身を粉にして動いてくれた サンディのスタッフのみんな

ほんとうに ほんとうに ありがとうございました。


1099obi