レフト・アローンレフト・アローン
アーティスト:マル・ウォルドロン・フィーチャリング・ジャッキー・マクリーン
EMIミュージック・ジャパン(1999-10-27)
販売元:Amazon.co.jp
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秋も深まってまいりました。
というか、一足飛びに 冬の訪れさえ 感じさせられますが。

秋の夜長に しみじみと アルトサックスの調べは どうでしょう。

今回はこんな曲を。「 Left Alone 」

ニューヨーク出身のピアニスト、マル・ウォルドロン(1926~2002)の作曲です。
ベーシストのチャールズ・ミンガスのピアニストとして1950年代半ばに活躍したマルは、1957年から女性シンガー、ビリー・ホリデイの伴奏者となりました。
1959年にビリーが亡くなり、その哀悼アルバムとして、この曲を冠したアルバム
「レフト・アローン」を1960年に世に送り出し、多くの人々の心に残るナンバーとなります。
元々は、ビリー・ホリデーが作詞し、それに曲をつけたのですが、彼女が生きている間は レコーディングされることはなく、したがってビリーの歌声では残っていないのが残念です。

ジャッキー・マクリーン(1931~2006)の 肉声のように響くアルトサックスの音色は、生前歌っていたビリーの 哀愁を帯びた歌声を彷彿とさせ、胸を掻きむしられるような気分にさせられます。

その反面、孤独さに耐えきれず 夜の静寂に 泣いているのは、自分だけじゃないんだ。。。って、なにか励まされる気持ちにもなるのです。


「孤独と 五徳は 似ているわね。。。」

小西真奈美と 妻夫木聡が登場する東京ガスのピピッとコンロのCMに
んなアホな。。と思いつつ、
独り ガスコンロでも掃除しようかな と思う 秋の夜長に聴きたい一曲。

どんなリコメンなんや。。。


マル・ウォルドロンの奥様は日本人(ヒロミさん)で、そのおかげもあるのか、マルは、
日本でのライブも数多く おこなってくれました。
私は晩年に(2000年か2001年か...) 東京神田のジャズクラブ Tokyo TUCで マルと ジェリ・アレンの ピアノのデュオ演奏を聴きました。
日本人に 特に人気のある「レフト・アローン」
この曲、演ってくれるのかなぁ。。
ドキドキしながら待っていると、
アンコールで ちゃんと 聴かせてくれました。
ピアノの独奏でも また切なさの種類が 違って感じたものです。




Jackie McLean (as)
 Mal Waldron (pf)
Julian Euell (b)
Al Dreares (ds)