ポルトワインと2人さぁ、今夜もやってきました
午前2時のワインの時間。
お話を伺うのは 勿論このかた、
日本輸入ワイン協会事務局長の遠藤 誠さんです。

今回は、小川が1月に行ってきたポルトガルのワインを取り上げてくださいました。
ポルトガルって意外に近いのよね。ポルトガル語の いろんな言葉が そのまんま日本語として使われていますが、
辛いものを食べると「ピリピリする」なんていいますが、
これもポルトガル語なんですって♪ほぉら、親近感。

今回はポートワインです。(ポルトワインとも言います)
ポルトガル語でヴィーニョ・ド・ポルトvinho do Porto

ポルトガルのポルトという町に流れる川、ドウロ川上流のブドウ畑から、川を船で下ってきたブドウが
河口のワイナリーで造られ、ポルトの港から海外へ(主に、イギリスへ向けて)出荷されていったんですね。


ポートワインの特徴は、酒精強化されていること。
まだ糖分が残っている発酵途中に、アルコール度数77度と高いブランデーを加えて、酵母の働きを止めて造られます。
この製法によって、独特の甘みとコクがうまれるのです。

一般には 食事と共にではなく、食後酒としてチョコレートやシガー(葉巻)などと一緒に飲まれることが多いワインです。

ポートワインの種類も挙げておきましょう。

■ヴィンテージ・ポート
最も良質な葡萄が収穫された年のみ限定生産されるポーとワイン。
2〜3年間樽熟成の若いワインを濾 過せず瓶詰めするため、深いうまみが生まれます。
若々しさを保ちながら、長い瓶熟成による熟成香も堪能でき、赤ワインの別格の個性が光る高級品。
デカンティングが必要です。

■レイト・ボトルド・ヴィンテージ
ヴィンテージに次ぐ作柄に恵まれた年の葡萄を原料に、木樽の中で4〜6年間熟成させ、澱引きまで行った収穫年表示の良質ポート。

■コルエイタ
単年度の葡萄からつくられ、7年以上の樽熟成の後、濾過して瓶詰めされた本格トウニ−。
収穫年と瓶詰め年が表示されます。デカンティングをせず、そのままいただけます。

■トウニー・ポート
ルビーをトウニーカラー(黄褐色)になるまで熟成したポート。
ホワイトポートとルビーをブレンドした安価なものと、樽で長期熟成させたものがある。
年数表示のあるものは高級品で、10年、20年、30年、40年以上の4つが規定されている。

■ヴィンテージ・キャラクター
ヴィンテージに似た特徴を持ったルビー・ポート。

■ルビー・ポート
美しいルビー色のポピュラーなポート。
種類の年度が異なるワインをブレンドして樽で3年以上熟成させる。

■ライト・ドライ
白葡萄を原料とし、低温で通常より長く発酵させてからブランデーを加え、比較的辛口タイプに仕上げたホワイト・ポート。

■ホワイト・ポート
白葡萄を原料に、3〜5年熟成させたもの。冷やしてアペリティフに。


ポルトワインとグラス遠藤さんがご用意くださったのは、CALEMのヴィンテージ。
意味のある 甘さが素晴らしく、ほんと 大人の味!

の「ガリバー旅行記」のスウィフトは詩の中で
「宮廷におけるシャンパンを敢然と退け、我が家の食事にはポートを選ぶべし
と述べ、
英語辞典の創始者、毎晩ポートを2本平らげたという伝説の酒豪、サミュエル ジョンソン博士は「クラレット(ボルドー 赤)は子供の酒ポートは成人向き。」と言ったとか。






ポルトワインラベル
カレム・キンタ・ダ・フォス・ヴィンテージ・ポート
[1992]年・単一葡萄園産・究極蔵出し限定古酒(ソジェヴイヌス社)
CALEM QUINTA DA FOZ Vintage PORTO [1992]


値段も5,000円以下で手に入ります。
ぜっっったいオススメ。

一度、ポートワインを味わってみてください。
ヤミツキになると思いますよ〜



ポートワインと2人








小川がポルトガルで体験してきた ポートワインのワイナリー見学に関しては
↓こちらのページをご参照ください
ポルトの TAYLOR'Sポートワイナリー見学



遠藤 誠
(えんどう  まこと)さん
(社)日本ソムリエ協会認定 ワインアドバイザー
日本輸入ワイン協会事務局長

株式会社ウオンズえんどう社長。東京在住。アカデミー・デュ・ヴァンにて1992年より講師を勤め、幅広い知識をもとにした、楽しく解りやすい講義には定評がある。都内で自らのワイン教室を主催するかたわら、オールドヴィンテージを中心としたワイン会を数多く手がける。著書にサライ別冊付録「ワイン『基本のき』読本(小学館)」、「日本ワイナリーガイド(新樹社)」共編、共訳に「地図で見る世界のワイン(産調出版)」ヒュー・ジョンソン他著。