映画

2008年07月02日

ぐるりのこと。

eb89c85a.jpg ここのところ 渋い映画を観ることが続いているなぁ。
今度はシネスイッチ銀座で 
「ぐるりのこと。」を観た。


どこにでもいそうな夫婦の 崩壊と再生の物語。
簡単に言ってしまえばそれまでなんだけど、1993年からおよそ10年の月日を1年ずつ淡々と静かに丁寧に描いていく。

元々美大で知り合った夫婦だが、夫は靴屋のアルバイト、妻は零細出版社で働く。
ある日、夫に法廷画家にならないかという話が舞い込む。妊娠中の妻のお腹も膨らみ、二人は幸せに向かうかに見えたが...。

いきなり次の年の描写は 哀しみの淵から始まる。
妻は その哀しみから 精神の均衡を失い 鬱になっていく。

夫婦を演じる二人が たまらなくイイ。

あの「東京タワー ボクとオカンとときどきオトン」で作家として一世風靡したリリー・フランキーが初の本格的映画主演。
きっと本人もこのまんまの人なんだろうなぁ... という自然体の演技が なんと穏やかに観る者の気持ちに入ってくることか。

 その妻を演じるのは木村多江。今、薄幸の女性をやらせたら麻生久美子と双璧では?
切なくも迫真の演技が心に響きまくり。怯える様子、鼻水まで垂らして泣きじゃくる姿。
わかるよ。同じ女としてその思いがすごい伝わってくるんだ。

そして法廷画家という視点から、実際に90年代に起きた陰惨な事件を彷彿とさせる描写が次々となされるのがスゴイ。
幼女誘拐殺人事件から地下鉄サリン事件、酒鬼薔薇事件など、その公判シーンがリアルで、犯人の狂気と遺族の苦しみ哀しみが とても真に迫って描かれていて胸を突く。
判決が出た途端、ドタドタと退出するレポーター陣の滑稽さ。その揶揄を込めた描き方に、溜飲を下げる思いもする。

夫婦が再生に向かうとき、思いきり妻を受け止め、黙って黙って見守り、愛し続ける夫。
静かな しずかな 静かな 愛。
その包み込む愛に 心打たれてしまうのだな。

前半のHな夫婦の会話には、映画館内からも笑いが随分巻き起こっていた。リリー・フランキーの全裸のお尻は可愛かった。

Hする日を曜日で完全に決めて、その通りじゃないと許せない妻。男としてはコワイだろうなぁ。
その「H予定日」が書き込まれていたカレンダーが、年ごとに趣きを変えていき、それがそのまんま、そのときどきの夫婦の状態を映し出しているのも 面白い。

そうだよな。さりげないところに 決定的なひずみや修正が表れたりするもんだよな。

後半の 妻が絵を描き続けるシーン。
陽炎のように妖気が立ち上ってくる。絵も彼女の姿も 妖しいほどに美しいな と感じる。
あぁ 私も絵筆を持ちたい。って、あらためて思った。
リリー・フランキーのおそらく直筆の写実的なデッサンがまた 愛情にあふれている。

こんな静かな でも良質な映画が 評価される日本の映画界であってほしいな。

イイ映画だったよ。



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2008年06月05日

恵比寿で えびす顔 ~ 『パリ、恋人たちの2日間』

4e507268.jpg 気の合う友人とゆっくり過ごす時間が、今 とても幸せなオフタイム。
昨日は朗読の勉強会のあと、恵比寿ガーデンプレイスで映画を鑑賞。

『パリ、恋人たちの2日間』。

前に「ビフォア・サンセット」というユニークな映画を観て惹かれていたフランス人女優、ジュリー・デルビーが、今回は監督・脚本・制作・編集・音楽そして主演まで務めちゃってる小粋なフランス=ドイツ映画。

ストーリーは。
カノジョはフランス人、カレのほうはアメリカ人。N.Y.在住のカップルがベニスへバカンス旅行、その帰りにカノジョの郷里、パリで二日間を過ごすのですが、そこで起こるスッタモンダに 泣き笑い。。。というコメディ。
なんだけど、パリの文化や人々を ちょっとシニカルにも描いていて、めちゃ面白い。

何度、大笑いしたことでしょう。

なにしろ。アメリカ人のカレ、ジャックがぶち当たるのは、言葉の壁。彼はフランス語が喋れない。彼女の両親やパリの人々は英語がダメ。パーティー会場や街角で次々に出くわすのは彼女の昔のステディなボーイフレンド達で、「どんだけフリーセックスな日々を過ごしていたんだよぉ〜」と、カレは嫉妬とストレスの嵐となるのね。

まぁ、感動の超大作とか、SFX駆使の娯楽作品... というのとは明かに一線を画している掌品だけど、テンポが良くて、音楽や登場するカルチャーのセンスが良くて、とにかく楽しめるの。全部独りでやっちゃってるジュリー・デルビー、恐るべし。
カノジョの両親の役で登場しているのはジュリーの実父と実母というのも驚き。生まれついての芸能一家なのね。

カレ氏役のアダム・ゴールドバーグは、端正な顔を覆うヒゲ面とカルチャーショックを受けまくって戸惑う表情が最高。

それにしても。

国際結婚や民族を越えて結ばれているカップルを心から尊敬してしまう。こんな価値観のギャップや一番伝えたい芯のところを伝えきれないもどかしさを、きっと感じているだろうから。

今週は、私自身、アメリカ人の客人をエスコートする一日があったので、なおさらそれを憂いてしまう。

言葉の壁。文化の壁。それを乗り越えるのは 相手への思いと 理解したいと思う心 なんだろうか。

細かいニュアンスは、同じ日本人同士でも こんなに伝えきれていないのにね。。。

現在、恵比寿ガーデンシネマ、新宿ガーデンシネマで公開中。
この夏、全国で徐々に 公開されるみたい。
詳しくは 公式サイトをどうぞ♪

観終えて、ウキウキした足取りのまま 友人と恵比寿を闊歩、美味しいモツ鍋に舌鼓、その後ふらっと立ち寄ったバーで飲んだアイリッシュのシングルモルトウィスキーも美味しくて。

恵比寿は エビス顔になる街だにゃぁ。

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2008年05月29日

今年いちばん泣いた

3b8e3dd7.jpg 泣いた。久々に 鎖骨に 涙が溜まるほど。

随分早い頃から決壊してしまった涙腺は ずっとずっと流れ続け、今も ひとつひとつのシーンを思い出すと、込み上げてくるのを止めることが出来ないでいる。


『さよなら。いつかわかること』を 観た。

哀しみと切なさと優しさに充ち満ちた、なんて静かで力強い映画だったことか。

 突然、もたらされた 伴侶の訃報。

最愛の相手を イラク戦争で失う。その哀しい事実に 自身がショックを受け、2人の愛娘には なかなか伝えることが出来ない。言い出すきっかけを探すうち、家族3人は 車で旅に出る。
ストーリーは そんな始まりなのだけれど。

ここで驚くのは、戦死したのは 妻であり母のほうであり、
子供達と家庭を守っていたのは 夫であり父のほうである。
ということ。

この「母親が兵士である」という設定は、アメリカでは決して リアリティーに欠けることじゃない。

現実において、アメリカの現役兵士の14.3%が女性で、そのうち約40%に子供がいるという。
そして。2007年11月末現在で、イラク戦争におけるアメリカ軍戦死者3879名中、女性の戦死者は93名。

この映画の家族は、想像の世界だけに存在しているわけではないのだ。

旅の途中、なかなか妻の死を子供達に伝えられない父親は、携帯やガソリンスタンドの電話ボックスから、自宅の留守電に辛い思いを吐露する。それは 妻へ向けての語りかけだ。

この留守電の応答メッセージは、妻の声によって録音されていたから。妻に向かって 胸のうちを語っているのだ。

12才半の長女はしっかり者。けれど、夜な夜な旅先のベッドから抜けだし、まんじりともしない夜を明かす。

8才の次女は毎日決まった時間に腕時計のアラームを鳴らす。同じ時にお互いを思い合おうと、母親と約束していたからだ。

ひとつひとつの 小さなエピソードの積み重ねが、苦しくて切なくて。観ていて、涙が嗚咽に変わってしまう。

戦争によってもたらされる死は 兵士本人のみならず、その家族、まわりの全ての人々にとっての悲劇。

この映画には 戦闘シーンは勿論、戦争で亡くなる母親の姿だって、ワンカットも出てきやしない。

遺された家族の姿だけを 実に淡々と描いている。

それなのに。戦争の悲惨さを こんなに深くこんなに強く訴えかけてくるなんて。

まごうことなく、ものすごい反戦、平和へのメッセージ。

父親を演じているジョン・キューザックが情けなくて優しくて。素晴らしい。二人の娘を演じる子役達は この作品がデビュー作。その自然な演技が素晴らしい。
監督・脚本は 新人のジェームズ・C・ストラウス。

そしてエンドロールで クリント・イーストウッドの名前が登場し、びっくり。
このところ、監督として素晴らしい作品を次々に生み出している名優クリント・イーストウッドが、ここでは音楽だけを担当しているのだ。

主題歌「Grace is Gone」(グレイスは逝ってしまった)が、静かに静かに流れる。

「すごい。すごいよ。すごい...」
そんな言葉だけを繰り返し、涙でしょっぱくなった頬を濡らしたまんま、席からずっと立つ事が出来なかった。

シネスイッチ銀座では 6月6日まで。
全国では これから公開になるところも。
まだ観ていない人、ぜひ、どうぞ。

『さよなら。いつかわかること』公式サイト



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2008年04月17日

ジュード・ロウに重度メロメロウ...

a5f88d07.jpg 先週は「マイ・ブルーベリー・ナイツ」と「スルース」。1日に二本のジュード・ロウ主演映画を はしごしました。

あまりに美しく気怠く哀しく儚げで、やがてせつなくて。切り取る一場面一場面の映像美にしみじみ見とれ、ウォン・カーウァイ監督の思い描く男と女の関係を それぞれの役者が見事に演じている「マイブルーベリー〜」に溜息。

 でも、その後に観た「スルース」が素晴らしかった!
元々舞台劇だっただけに場所も密室、登場人物もたった2人、(3人か?(^^;))老優マイケル・ケインとジュード・ロウの女一人を巡る心理ゲームが 手に汗握る緊迫感で進んでいって面白いのなんのって、あぁた♪
ジュード・ロウ自らプロデューサーを務めているところからも、この映画への思い入れが推して量れようというもの。

ジュード・ロウ。ただの美しいだけの男じゃない。

彼の演技にこそ 拍手喝采を。

「スルース」。東京ではシネ・スイッチ銀座(和光の真裏)で明日までなのよぉ〜。急いで!ちなみに、明日の金曜日はレディースデーで、女性は1000円です♪
 
あ。
映画話題でもうひとつ。
c743de1f.jpg今、渋谷ではルノワール × ルノワール展で、画家の父と映画監督の息子、二人のルノワールにスポットを当てた展覧会を開催中ですが、それに併せて京橋の東京国立近代美術館フィルムセンターにて、息子のジャン・ルノワール監督の名作が見られるチャンスです!
『ルノワール × ルノワール展開催記念 ジャン・ルノワール映画の世界 ジャン・ルノワール監督名作選』
と題して、4月23日まで秘蔵のフィルムを一挙公開上映しているのです。
短編長編併せて13本を 毎日2本ずつ、昼と夜に。
先週の金曜日夜、観てきました。大入り満員でした。

作品は「恋多き女」。イングリッド・バーグマン主演のロマンティック・コメディーですが、タイトルの日本語訳が違うぞ!と思えるほど、時代に翻弄される人々...というか、時代や権威に反発する人々の思いや姿をルノワール監督が痛烈に描いていて快哉。52年も前の映画なんだなぁ。

それにしても。息子ジャンは 父のピエール・オーギュストを 心から尊敬していたんだな。
巴里祭のシーンなどルノワールの絵をそのまま描いたような美しい構図が、そこかしこに見られるのですもの。
明日、上映の「フレンチ・カンカン」が有名ですが、まだ23日まで12回、チャンスはあります。
あなたも 秘蔵のフィルムを是非観て、動くルノワール絵画の世界を堪能してみてください。
ジャン・ルノワール映画の世界 ジャン・ルノワール監督名作選



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2008年02月27日

感動の拓郎節 映画『結婚しようよ』5

b2355209.jpgアカデミー賞の発表で、レッドカーペットを歩く セレブな銀幕スタァ達の姿に見とれたけれど。

 ここのところ、邦画が とってもいい。
先週紹介した「歓喜の歌」に続いて、じわわんと心に沁みる素敵な映画を観た。

号泣。どころか、嗚咽するほど 素朴でイ〜イ♪映画だったよ。

『 結婚しようよ 』

あの「夕凪の街 桜の国」「カーテンコール」の監督・佐々部 清が撮ってるんだから、そりゃもう、愛と優しさが 溢れてるんだ。
この佐々部監督、なんと吉田拓郎の大ファンで、全編に吉田拓郎ソングを散りばめて 映画を作ってしまった。

もう。フォークソング世代。40代、50代のハートにヒットするよね。R45指定なんて言い方するけれど、どの世代の人が観ても感動すると思うけどな。


とある駅前。公園でいまどきの若者バンドが 吉田拓郎の曲「落陽」を歌っているシーンから始まる。
帰宅途中に立ち止まり、バンドの歌声に合わせ拓郎ソングを熱唱する背広姿のオヤジ。それが香取家の主人・卓(三宅裕司)その人。

卓は、不動産会社に勤める平凡なサラリーマン。専業主婦の妻・幸子(真野響子)、大学生の長女・詩織、バンド活動に情熱そそぐ次女・歌織の4人家族。この一家には卓の決めたルールがある。

それは「晩ご飯は 必ず全員揃って食べる」ということ。

だが詩織はデートのため、歌織はバンド活動のため、だんだん皆揃わない日が増えていく。卓は、意気消沈するのだが...。

およそ、現実にはあり得ないような家族だけど、こうありたい。こうあってほしかった。そんな家族の姿が すごくストレートにベタに まっすぐに描かれていて、イイ。

卓と幸子の青春時代はフォーク全盛だった30年前。その頃と現代と 時代が行きつ戻りつ、吉田拓郎の歌の数々がとっても大事なファクターとなって、時に セリフ以上に 何かを伝えてくる。

歌に 歌詞に 圧倒的な力があるんだな。
いいなぁ。
拓郎ベストを あらためて即買おうと思った。

青春の蹉跌。父と娘、その結婚相手との軋轢、哀しみ。いちいち現実とリンクするのも涙の一要因。父の心、母の心、娘の心、大事な人を応援する気持ち。みんな丁寧に描いてる。

次女役がイイ。先日フォーミラにゲスト出演した中ノ森バンドのボーカルのAYAKOちゃん。演技は素人だけど、映画の中で どんどん成長していく。ほんとにイイ味出している。歌は抜群にうまい。
彼女の歌い上げる拓郎ソング「風になりたい」が 秀逸。

ライブハウスのオーナーを演じる岩城滉一は 前時代的でイイ。

不動産を扱う卓が 老夫婦に田舎の一軒家を購入させるのだが、その購入後までケアする姿勢も 不動産屋さんってこうあって欲しいって思っちゃう。老婦人を演じる入江若葉が、ほんっっっと
にイイ人そのもので、なぁんかイイ。(ボキャブラリーが不足してるとお思いでしょうが、この「イイ」って表現が まんまなのよ。許してね(^^;) )

イイ。長女役の藤澤恵麻もイイ。お母さんの真野響子がイイ。

そう、スクリーンには 誰もワルイ人が出てこない。ちょっと出来すぎや ご都合主義に進んでいくことも多々ある。

でも、そんなことどーでもよく、ハッピーな気持ちになれるんだ。
つま恋2006のライブシーンまで登場して嬉しい。ナマ拓郎が圧巻。

思い出しても、2,3日。ずっと心があったかかった。
幸せな映画だったよ。

♪ 涙は 心の汗〜さぁ ♪

あぁ。今週は 寒波がまだ やってくる。
ハートの中からまず春に、いえ、燃える夏に 心の汗をかきたかったら。この映画。

観るべし。

映画公式サイト http://www.kekkon-movie.com/




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2008年02月20日

歓喜の歌 〜 映画編

80336904.jpg 立川志の輔さんの創作落語が原案となった映画「歓喜の歌」、観てきたよぉ〜。
落語と また違った感動と魅力があって とても良い作品でした。

舞台は うだつの上がらないダメダメ公務員・飯塚主任が勤める町の公民館。年の瀬も押し迫った12月30日の朝、公民館の事務所に入った予約確認の電話から、翌日の大晦日にママさんコーラスのグループをダブルブッキングしている事が発覚!
部下のカトウと共に、事態の収拾に奔走する二人、取るに足らない小さな事件のはずが、そこに色々な立場の人々の思いが交錯し。。さぁ、年末のコンサートは開くことが出来るのか?

描いているのは、晦日と大晦日のたった二日間。この短い時間に、様々な人々のドラマ人間模様が凝縮されているから面白い。

夫のため子供や家族のため、パートの仕事に精を出すかたわら、自分の存在価値を求めて「合唱」に打ち込む主婦たち。
そうだ。自分だって、せいいっぱい 生きているんだ。

ママさんコーラスに参加している主婦達のそれぞれの人生を、丁寧に描いているので、つい感情移入してしまう。

転職を繰り返す夫を持つ主婦で、弱小のほうのコーラスグループの指揮者を演じるのが安田成美。気弱で、困難や軋轢に流されそうになりながらも、思い切った犯罪行為も平気でやっちゃう大胆でお茶目な可愛い女性を 好演してる。こんな奥さん、私が欲しい。

ダメダメ公務員を演じるのは小林薫。もう、やる気の無さがピッタリはまっているのよね。
部下のカトウくんは、電車男の伊藤淳史。アボットコステロのような二人のかけあいも 哀しく楽しい。

小林薫の妻を演じるのが浅田美代子。この人もアイドル、バラドルから気がつけば良い役者になってるよな。ダメ夫に愛想を尽かし全てを諦めている妻なのに。こうあって欲しいという姿を 終いには ちゃんと演じてる。

スーパーの売り子の女の子が、合唱でソロを歌った時ディーバに変身する。素晴らしい♪誰かと思ったら、ミュージカル女優の平澤由美。キラッと光ってる素敵な存在。
かたや、力のあるコーラスグループのトップで女社長を演じるのが由紀さおり。ふっくらたおやかで女優としても魅力的ね。(合唱シーンでは、お姉さんの安田祥子さんも登場してるよ)

ラーメンやの女将でリフォーム店も営む主婦が 藤田弓子。志の輔さんの落語では、ほぼ主役といっていい存在なのだが、映画では、その周辺の人々を丁寧に描いたあまりに、彼女のエピソードが薄まってしまったのが惜しい。

合唱を昔ちょびっとかじっていた私には、第九を歌うシーンでそこにはない オーケストラの音が聞こえてくるのはまだしも、男声が聞こえてくることに ちょびっと違和感。たいしたことじゃないけどさ。


監督は[東京タワー オカンとボクと時々オトン]の松岡錠司。
東京タワーは賞を総ナメだったけど、むしろ こっちのほうが良いメガホン取ってるなと感じたよ。

大笑いというより、クスクス笑い。

志の輔さんの落語を聴いた時、あきらかにそこに映像が見えた。と以前書いたけれど、この映画は、その私の描いたイメージを決して壊していなかった。

落語とは 全然違うポイントで 泣き、笑い、じぃんとした。

あらためて。映像で描けば これだけの登場人物になる話を、志の輔さんは あの高座で たった独りで演じていたんだよなと 感動する。

ほんとうは 落語も映画も(どちらが先が良いかは各自の判断にまかせ)観てほしいけれど。

まずは、この映画。近くの映画館で ぜひ観てみて。


♪ いいな いいな 人間って いいな ♪

日本昔話のエンディングテーマのような気持ちで家路につけるはず。

そう、バカで 愚かで 浅はかで 
 いい加減だけど まじめで 一所懸命で
   冷たくて 優しくて 怒りっぽくて 泣き虫で
     情けなくていやんなる けど やっぱり 好き。

そんな「人」を描いている喜びいっぱいの『 歓喜の歌 』


あちこちの劇場では やってないので どうぞ なるべく お早めに。



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2008年01月06日

カノン ロック♪ & ...

d5c5e693.jpg横浜で美味しいワインを飲む新年会に招かれ、行ってきたよ。
1967のブルゴーニュやら 1970のメドックやら珠玉のビンテージワインに舌鼓。美味しかったなぁ...♪
小川の持参したシャンボールミュジニーのアンリ・ペロ・ミノも評判が良かったです。

その席で。You Tubeネタに花が咲いたのでした。
あのクラシックの名曲、パッヘルベルの「カノン」をロックギターで華麗に弾く少年の映像が 空前のアクセス数を記録しているとのこと。家に帰って、さっそくチェック。

す、すごいわ。
funtwo君という韓国の少年(当初、15才と言われていたけど、後に22才と判明)が、台湾のJerry Cというギタリストがアレンジしたロックアレンジを自室(と思われる)のベッドの前で、弾きまくるの。

動画はこちらから

3千500万超えという驚異のViewを記録してます。

これだけギターが操れたなら、さぞかし楽しいよね。
私も ギタ美にもっともっと触っていこう。
なんなら、ギター教室に通おうか。とも思った年の初めでありました。


【 おまけ 】
○寝正月 ゴロゴロしながらDVD鑑賞した映画 一言評。

・「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド」
私はやっぱり苦手なタイプの映画である。目の下真っ黒ジョニー・デップ、画像、描かれる世界。すべてがちょっと...ファンの皆様 ごめんなさい。

・「舞妓Haaaan!!!」
クドカンワールド全開で面白いんだけど、なんか笑えない。なんでかな。柴崎コウの舞妓姿は可愛かったけど。最後はうるっと思わず涙。これ、舞台で観たらテンポもあって、良いんでしょうね。

・「キトキト」
富山弁炸裂で楽しい♪泣いた、笑った。こてこてなんだけど。
高岡大仏の佇まい。連発される「だらぁ!」の言葉。富山弁で「ばか」とか「あほ」ってことだけど、なんか そこに愛がある。
東京のホストの世界も また愉しい。
いいわぁ。こういう映画が すき。大竹しのぶは可愛げ100%の女優だなぁ。


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2007年12月25日

年の瀬 雑感

・連日つづく忘年会。現在まで10回。
肝臓が悲鳴を上げそうな日もあったけど。おおむね元気に、こなしている。
仕事上でもプライベートでも集う仲間が居るっていいもんだね。皆でわいわい飲んだり食べたり歌ったり。そんな時間がまさに年忘れ。
あと少なくとも3回。がんばれ カンゾー先生〜!


・鍋パーティー忘年会で盛り上がった23日の夜。観ること出来なかったので、録画しておいて すっごく楽しみにして観たのが [ M1グランプリ ]。
去年のチュートリアルは凄かったけど、それ以上の爆笑王が誕生するのかしらん♪ワクワクしていたら。ファイナリストの3組は、実に鬼気迫る本当に素晴らしい漫才を魅せて聴かせてくれたよね。そして、なんとビックリ!敗者復活から勝ち上がり、見事優勝のサンドウィッチマン。宮城県は仙台市出身じゃないのよぉ〜
文句なく笑った笑った♪すんばらしかった♪♪
よぉし、かくなる上は第4回のびっきの会チャリティーには彼らにも出演してもらいたいものである♪


・廉価盤が出たので、1999年の映画「リプリー」のDVDを買った。私がジュード・ロウに はまった きっかけの作品だ。じっくり観て、あらためて良い映画だなと つくづく。
1950年代の時代背景。イタリア各所の、風光明媚な美しさ。
当時流行の最先端で、活きの良い音楽だったジャズの楽しさ。
マット・デイモンの演技、心理描写の見事さ。
なんといってもジュード・ロウの 太陽のような美と輝き。
グィネス・パルトロウとケイト・ウィンスレットの品の良さ。
富豪の放蕩息子に憧れる市井の貧乏青年の歪んだ愛情、羨望、嫉妬、虚偽の塗り重ね、自己の存在探し、そして...。
原作パトリシア・スミス著『リプリー』のストーリーの深さを実によく描いていて ずんずん引き込まれていく。
終わり方が いつまでもずっしりと 後をひいていく。
1960年に映画化されたアラン・ドロンの「太陽がいっぱい」とは全く違った 魅力あふれる映画。
お正月休みに お茶の間鑑賞 ぜひどうぞ。


・そんなこんなで、大掃除も年賀状書きもまだまだ...。あぁ。



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2007年11月07日

今週のムービー 〜 ヘアスプレー&続・三丁目の夕日

82e59bc0.jpg 先週から今週、続けて2本 話題の映画を観ました。どっちも。
泣いちゃったよ。イイ映画だ。いやぁ 映画ってイイですね。

「ヘアスプレー」
まず1988年のオリジナルの映画があって、それを元にした 2002年のミュージカルが さらに映画化されたもの。
歌とダンス満載で、それでなくともワクワク最高に楽しいのに加え、あのジョン・トラヴォルタが特殊メイクで巨漢の女性を演じて話題を呼んでいる。でもね。
なんと言っても魅力的なのは、主役の太めの女の子トレイシーを演じるニッキー・ブロンスキー。彼女の天真爛漫な笑顔と、正義を信じる行動で、人々の心の壁が氷解していく様に心打たれます。
1962年という黒人差別が顕著だった時代、保守的な町ボルチモアで実際に展開したであろうエピソードの数々。
「シカゴ」で好演していたクィーン・ラティファの存在感、デカかったなぁ。映画の後半では不覚にも号泣。娯楽大作にみえて社会派です。DVDが出たら即買って、絶対繰り返し眺めていたい一本です。


「ALWAYS 続・三丁目の夕日」
待った、待った。待ち続けてついに登場の あの名作の続編。
作品の完成度としては 前作のスゴさと比べ平坦で、エピソードの羅列が少し散漫になっちゃったかなってな不満点も残るけれどもさ。色々なんなんですけど、やっぱ嗚咽です。化粧崩れます泣きすぎて。
どうなっちゃうんだろうな、このあと。こうあって欲しいなぁ... と祈る思いで映画館に足を運んだこちらの気持ちを ホッとあったかく包み込んでくれる展開なんだわ。
人間っていいな。精一杯生きるってステキだなって。
清く貧しく。豊かじゃないけど夢があって輝いていたんだねあの頃。
昭和34年。私にとっても意味のある年なわけ。
ある特定の年齢以上の人間にとっては、ヒューマンなストーリーと並んで ノスタルジックなディテールにも心揺すぶられるのでしょ。
前回は、東京タワーの建設途上の風景、蒸気機関車、氷売り、テレビが 冷蔵庫が初めて家にやってきた日。
今回は、、、手で回してやってたんだよな...のアレ♪
オープニングも楽しいし、何より、映画の予告編の冒頭から絶対観てみて。昔の映画に付きものでしたアレが観られます。上映時間に遅れないように劇場に行きましょう。

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2007年10月31日

今週の あれっこれっ

●小籠包のスープを一滴こぼさず、火傷せず、見目うるわしく食す。というのは、なんと難しいことなんでしょ。昨夜もビュッと飛ばしちゃったよ...。六本木ミッドタウンにしちゃ、カジュアルな店にて。


●いよいよ携帯電話の充電プラグ部分がヤバくなってきた。docomo純正の充電器じゃないと、受け付けなくなったよ。前はコンビニで買ったものでも大丈夫だったのに。今年いっぱいは、今のモデルを持ち続けたい私。もっと長く使えるように作ってよぉぉぉ〜!


●朗読。教えられたり教えたり。まだまだ研究の途上なれど、面白いなぁ。次なるポッドキャストアップと、発表の機会に向けてもっと頑張らなきゃなんだけど。


●11月は3回、富山県で講演させてもらいます。7月におこなった内容を気に入ってくださった方々が、今度はそれぞれの本拠地で...と、有り難いご依頼をくださったようで。
とりまとめ役のTさん、おつかれさまです。ありがとうございます。少しでも何か感じていただける話が出来るよう、がんばりまっす!


●アースカラーなるものが、どうも苦手だ。秋が(暦の上では)深まってきたせいか、街を歩く若者達の着るファッションは、なんだかくすんだ色ばかり。ねぇ。もっとヴィヴィッドな綺麗な色を着ようよぉ〜


●4本まとめて観たDVD。
「ブラッド・ダイヤモンド(映画館で観ている途中、急用が勃発。半分で泣く泣く劇場を後にした、その残りを観賞。デカプリオ、良い役者になってきたなぁ。深い問題提起の映画だなぁ)」
「幸せのちから(ウィル・スミスのクレーマー・クレーマー物語なんだけど、身につまされるどん底からやがて...な展開にハートがあったかくなる)」
「ラブソングができるまで(ドリュー・バリモアが可愛かったけれど、それだけ...だったかなのラブコメ)」
「ホリディ(つい、またDVDでも借りてしまった♪やっぱり良くって、日本語版のあと、字幕無しでもう一度。良い映画は英語の勉強になります!)」
やっぱり、ロウ様の勝ち〜〜〜すまぬ。ただただもう私の趣味です。


●11月14日 正午。東京の晴海埠頭から南極観測船「しらせ」最後の出航です。ご家族や関係者、在京のかたは勿論、遠路はるばる秋田から、毎回お見送りにいらっしゃる金浦町ゆかりの皆さん、本当におつかれさまです。新しい南極観測船の名前も是非、「しらせ」にと運動を続けていらっしゃいます。実を結ぶといいですね。

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